プログラミング教育

2016.06.23
デジタルテクノロジーの書き手を育てる ~プログラミングを用いた課題解決学習~

CANVASが推進するプログラミング学習プロジェクトPEGページより転載。

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品川区立京陽小学校では、今年度もRaspberry PiとScratchを使った授業が行われています。
3年目のテーマは「デジタルテクノロジーの書き手を育てる ~プログラミングを用いた課題解決学習~」。

昨日(6/22)は、市民科(総合、道徳、特別活動を統合した品川区独自の教科)の時間で
「京陽小学校の伝統を引き継ごう」として、6年生が先生役となり、
新しく入ってきた1年生に、プログラミングの楽しさを教える授業が行われました。
6年生は、それぞれが1人か2人の1年生を担当します。

内容は、各自が作成し、事前にシミュレーションとレビューを行った授業計画による本格的なもの。
これにしたがって、Raspberry Piの組み立てから、起動方法、Scratchによるプログラム作成、
シャットダウン、片付けまでを指導します。スケジュールは5分刻みで、
達成できたかどうかを、その都度シートにチェックしていきます。

この教え方が実に上手で、自分では手を出さず、
相手の理解や能力に応じて適切な助言を行っていました。授業が終わった時には、
すべて異なる35種類の作品が完成。1年生も大喜びです。

授業中の先生の指示は、挨拶と今日やることの確認、時間のチェック、
振り返りくらいで、あとは6年生が自分で考えて動いていたのが、とても印象的でした。
あとで先生にお話を伺ったところ、6年生も最初はスキルがばらばらだったそうなのですが、
教える立場になったことで、自主的に図書室で本を調べたり、時間外にも練習したりするようになったそうです。

小学校でも、プログラミング教育が必修化される見通しとなり、
先生方もどのように指導すればよいのかという不安があると思います。
今回の京陽小の授業のように、すべてを先生が事前に準備するのではなく、
子供たち自身に「教える」という意味を考えさせる方法は、それに対する大きなヒントになるように感じました。