超教育協会

2018.07.27
超教育協会「AI×教育WG」スタート

AI×教育WGスタート。下記メンバーで議論をしていきます。

(敬称略、五十音順)
礒津政明   ソニー・グローバルエデュケーション社長
乾健太郎   東北大学教授・理研AIPセンターチームリーダー
遠藤太一郎  エクサウィザーズ執行役員(AI WGリーダー)
小宮山利恵子 リクルート次世代教育研究院院長(AI WGリーダー)
佐伯宜昭   NICT副研究開発推進センター長
神野元基   COMPASS代表
高村大也   産総研人工知能研究センターチーム長
辻村直也   ウェブリオ代表
任宜     DeNA China CEO
平井聡一郎  情報通信総合研究所特別研究員
本庄勝    KDDI総研 研究主査
松田恵示   東京学芸大学副学長
毛利靖    つくば市立みどりの学園義務教育学校 校長
山田未知之  私塾界代表取締役
横尾俊彦   佐賀県多久市市長、全国ICT教育首長協議会 会長
中村伊知哉  デジタル教科書教材協議会専務理事
石戸奈々子  超教育協会理事長

第1回WGは公開ラウンドテーブル形式で行いましたが、シンポのような傍聴の数でした(*^^*)
いつもどおり私はファシリテーターを務めていて正確にメモできていないので、
後日公式サイトでちゃんとレポートしますが、

AI導入で実現できる学びとして
・学びの効率化
アダプティブラーニング
採点の自動化など先生の働き方改革
・学びの質向上
データに基づいたカリキュラム再編成
履修教科のレコメンド
教え方のコーチング
子どもたちの意欲醸成
・学びの補完
チャットボットやロボット等の導入による補完
・学びの変革
学習履歴をとることによる試験廃止
学校の枠を超えた学びの実現
といったことが挙げられました。

また、

・ロボットは教育に必要か?
(導入は現実ではない。インタフェースとしてよい。ロボット先進国としてモデル構築すべき。相棒としてよい。アカデミズムと連携して実証・立証すべき。
ロボットの定義による。)

・サウンドスピーカーの活用は有用ではないか?
(読み書きではなく聞く話すことで学ぶ。未就学児の発話の記録により発達状況を把握できる。いじめやストレスの状況を把握できる。)

・AIを導入する意味を考えるべきではないか?
(パーツの変革だけではなくシステムの変革が必要。コンテンツベースではなくコンピテンシーベースで考えるべき。AIは画一的な答えを求めるが人間による多
様性の確保が必要。なりたい自分を実現できるAIの導入。効率の次を考えるフェーズ。)

・ナショナル教育パッケージを示すべきではないか?
(自治体や現場が独自で対応するのは困難。パッケージ化が必要。)

・導入シーンを考えるべきではないか?
(算国理社の議論が多いが、音楽図工体育や放課後・クラブ活動との親和性が高い。)

という議論もありました。

パッケージの議論で、COMPASS神野さんが実証現場を求めたところ、横尾多久市長が「すぐに用意する、全国の首長に呼びかける」と呼応したスピード感が印象的でした。
WGとしても実証実験を進めていきます!

課題としては、データの話に集中しました。データの収集が難しい、データの質の担保が重要、倫理ガイドラインをつくるべき、などです。

本年度は、AI☓教育の未来像を描くビデオと、課題・アクションプランを踏まえた提言をつくります。
小宮山さんの話では、中国国務院がAIを使った教育を国家戦略に位置づけると発表したとのこと。
われわれもWGでの議論を国家戦略に盛り込んでもらえるよう、具体的なアクションを起こしていきたいと思います。

参考)
DiTTシンポでの議論を踏まえてのWGです。

https://creativekids.jp/?p=14456

https://creativekids.jp/?p=14460