CANVAS

2013.06.04
ありがとう。

CANVASの事務局長が辞めると言い出した。
どうやら家族として迎え入れた犬が可愛くて仕方ないらしい。
メリーちゃんの余命が自分の余命だと言う。
メリーちゃんと一緒に過ごすために近所のスーパーで働くと言う。
そう、我々は約10年もまるで家族のようにどっぷりとつきあってきたのに
あっさり捨てられたのだ。
大切なものと正面から向き合い
最大限の愛情を注ぐ彼女らしい選択だ。

彼女はCANVASの保健室のような存在だ。
悩みがあるとみんなそこにぶつけて発散した。
悲しいことがあるとみんなそこに逃げ込んだ。
クレームが来たけれどどう対応すればいいか。
メールの文体が女っぽくなってしまうとのはどうすればいいか。
彼氏とうまくいかないんだけど・・・。
家族が病気になってしまって・・・。

彼女はとても聞き上手で、いつも中立的な助言をする。
右に傾いた人には左を、左に傾いた人には右を示唆する。
そしてみんなバランスを取り戻し、しっかりと歩いて戻ってくる。

私にとっての彼女は「ありがとう」の天才だ。
いつも抜群のタイミングで感謝の言葉を伝える。
CANVAS事務局は気持ち悪いくらいお互い「ありがとう」を言い合う。
別に誰もそんなことを求めていないのに。
それは間違いなく彼女がCANVASにくれた最高の贈り物。

みんなで「辞めないで」コールをしているけれど
きっと新しい道を歩みだすんだろうな。
今度ばかりは「ありがとう」は言いたくないけれど
彼女の幸せを心から祈ってます。

でも永遠にCANVASの保健室でいてくださいね。