超教育協会

2018.02.05
超学校協会 設立趣意書(たたき台)

超学校協会(仮称)。
続々と参加団体が増えており、
当初は任意団体としてスタート予定でしたが
想定以上に参画団体が多いため、急遽設立時から社団法人化することとしまし
た。
というわけで、まだたたき台ですが、趣意書(案)を作成してみました。

超学校協会 設立趣意書(たたき台)

 IT人材の不足は我が国30年来の課題であるが、近年ITが社会経済の各般に浸透
し、IT産業やコンテンツ産業だけでなく、全ての産業領域でIT人材の需要が高ま
る一方、労働人口の減少も相まって、その確保はより一層深刻化している。
 さらに、AI、IoT等が牽引する第4次産業革命は、狩猟・農耕・工業・情報に
次ぐ第5の文明刷新 Society5.0でもあるとされ、産業に留まらず社会・文化・暮
らしの全場面、全ての人にIT を使いこなす力、それを元に新たな価値を創造す
る力が必要な素養となると見込まれる。

 政府は2020年に小中学校で情報端末やデジタル教科書で学ぶ環境を整備する方
針を掲げ、プログラミングを必修化する方針を示した。大学でのオンライン教育
の充実、IT即戦力を育てる専門職大学の設置、学び直し「リカレント教育」の拡
充など新時代の教育環境も整備されつつある。
 民間企業による教育ビジネスもEdTechという総称のもとで活発化している。教
育系の企業だけでなく、通信、IT、ゲーム、玩具等の企業がハード・ソフトの提
供に続々と参入。塾や通信教育、家庭においてデジタルの活用が進んでいる。教
室の展開や教具の開発等プログラミング教育ビジネスへの参入も相次ぐ。学習履
歴等のビッグデータやAIを教材開発に組み込むサービスも提供され、家庭・課外
学習の環境変化が起きつつある。

 しかし、教育情報化、IT化の面では日本は後進国である。小学校では情報端末
は6人に1台の状況であり、IT活用面はOECD諸国で最低レベルだ。IT環境整備以
外にもカリキュラムの開発や指導者育成等課題は多い。諸外国がプログラミング
を含むコンピュータサイエンス教育やSTEAM教育を重視し、クラウド化やソー
シャルメディアの利用、そしてビッグデータの活用に進む中、日本はそのはるか
手前にある。
 そして情報化はデジタル化、スマート化の次のステージに突入し、AI、IoT、
ロボット、ブロックチェーン等からなる一連の技術潮流が教育分野にも押し寄せ
てくるのは間違いない。
 技術の進展とともに教育も変化してきた。活版印刷の発明は教科書を生み出
し、一斉授業という教育手法を確立した。20世紀には映画、ラジオ、テレビなど
の新メディアが教育に利用された。21世紀、ITやAIは社会が求める人材像を変
え、それがまた教育を刷新する。

 新しい時代は、変化し続ける世である。生涯にわたって学び続けることを求め
る社会である。子どもからシニアまで。学校の中も外も、家庭・職場・地域も、
有機的につながりながら学びの場を創出しなければならない。
 学習・教育環境の開発に力を入れ、先端を切り開くべきである。IT教育のイン
フラ整備と、先端的なAI・IoT教育の開発の2点、キャッチアップと世界をリー
ドする取組の双方に取り組むべきである。
 これは、従来の学校の枠を取り払った学びの場「超学校」を構想する試みでも
ある。全ての学習者を主体としたデザインが求められる。そしてそれは、この分
野に関心のある多くの民間の叡智を集結し、行動を起こすことが重要である。

*参考)超学校協会
https://www.facebook.com/nanako.ishido/posts/10155400774257998?notif_id=1517749932582164&notif_t=feedback_reaction_generic&ref=notif