超教育協会

2020.06.18
第5回超教育オンラインシンポジウム~コロナ休校への英進館の対応/英進館のAI活用事例

 英進館筒井社長にコロナ禍での英進館の対応についてお話を伺いました。
いやはや、これは実に大変な対応でしたね、すごいの一言です。

 学校休校に伴い、全国的にほとんどの塾が休校となりました。受験生を筆頭に生徒の学びの継続サポートをどうするかという話はもちろんですが、塾にとっての休校は大きな経営問題。実際に、対面授業がなされないなら退塾したい、受講料を返金して欲しい、そのような声が多数届いたといいます。

 その一方で、いざオンラインで展開しようとしても保護者の動画への拒否反応がとても大きいことを実感したそうです。さらにはデジタル=無料/安いという印象が強く、たとえオンライ授業を提供したとしても正規の授業料に見合うのか?という不安・不満の声が当初は多数寄せらました。
そこで英進館はボリューム勝負に出ます。対面授業では時間の制約から問題を抜粋して解説していましたが、オンラインではいくらでもコマ数を増やせる。だったら全問解説だ!というわけです。

 学年によって違いはあるものの2倍近い量の授業を提供したといいます。小5・6の動画だけで毎週1000分の収録、2週間で968本の動画を作成したそうです。編集は外注したため請求書の金額は・・・・・。社長は真っ青ですよね。
先生にとってもオンライン対応は抵抗がなかったわけではありません。慣れないオンライン授業、カリキュラムのゼロからの組み直しでミスも続出。
しかし、それでも必死の対応の結果、多数あった退塾・返金希望連絡が全くなくなり、たくさんのあたたかい声が届くようになります。

 興味深かったのは綿密な時間割をつくったこと。オンラインは「いつでも見て良い→見ない」という流れに陥りがち。だからこそ細かいスケジュールをつくることで規則正しい生活リズムを作り出しました。
いま環境整備の問題でオンライン対応できない学校が多数ありますが、実は英進館も同じだったといいます。急遽WiFi環境を整え、休校第3週からはZOOMを活用した双方向授業も開始しました。

 カリスマ先生を集めた大人数を対象としたライブ配信からスタート。結果、生徒の90%以上がライブで受講。緊張感と一体感を味わえるライブにその時間しかみられないことの大切さを実感したといいます。
その次の週からはクラス単位の完全双方向授業も実現。
「やる気を引き出す!」仕掛けとしてのオンラインホームルーム、オンライン激励会、オンライン自習室、オンラインテスト。次々と手を打ちます。特に評判が良いのはオンライン自習室。一人で勉強するのはなかなか難しい。でも、オンラインであったとしても、みんなが勉強している中で、先生が声をかけてくれる中での自習は効果大!
その後、学習管理システムを導入し、学習ログも取れるように改善。この短期間にここまで整えるのはすごい!

 ちなみに、テストは3万件の用紙を教師・スタッフの人海戦術で毎週郵送していたようです。生徒たちも先生たちの頑張りにしっかりと応えてくれました。95%が期限までに答案を提出。99%以上が自宅でも不正なくルール通り受験。
さてさてオンラインで過ごした3ヶ月の成果ですが・・・・例年と今年の成績推移データを比較すると驚くほど一致しているのだそうです。
子どもたちの学びを絶対に止めない、学びの成果にコミットする。執念を感じました。

 英進館すごい!筒井社長すごい!
今日はありがとうございました。
今度は福岡で(*^^*)