コラム

2020.12.07
働き方

「働き方」に関するイベントに登壇しました。

「まちづくり」がテーマと思ってお引き受けし、イベントが近づいてから勘違いが判明。引き受けてしまったので、急遽「はたらきかた」について考えてみた!このようなテーマで語ることはもうなさそうなのでメモまでに(*^^*)

 

 「はたらきかた」について語れと言われても、それに関する問題意識を持ってこなかったので困ります。
 というのも、これまで常に自分が働きやすい環境を自分でデザインしてきたからです。私は、多様な選択肢の中で自らの意思で選択できる環境、自分の時間のやりくりの裁量が大きいことが自分自身にとって心地よいと考えているので、そうしてきました。就職せずNPO起業から入ったので自由な働き方ができたというのもあります。
 コロナを経て、働き方や暮らし方の自由が圧倒的に広がったのではないかと思いますが、それをどう使うかはその人次第であり、私は特にこうすべし!という意見はありません。そんなことを述べられる立場にもありません。単に私がBefore/With/Afterコロナでこうしていたというだけの話ですので誤解なきよう。

 

【コロナ前】

■○足のわらじ?

 私の名刺はこれ。よく「何足のわらじ?」と聞かれたりしましたが、様々な肩書があってもやっていることはいつも同じ。「クリエイティビティのための場づくり」でした。
 目的達成のために必要な組織を、その都度立ち上げたり、所属したりしてきたので、いろいろなことをしているように勘違いされることもありますが、どこか1つの組織に所属して異動があるよりも、むしろ同じことをずっとやり続けていました。目的を達成するための組織であり、組織の立ち上げや所属が目的ではないわけです。必要なくなったら去ったり潰したりすればいいとすら思っています。

 

■個人の最適・全体の最適

 私自身が運営する組織においては、他のメンバーも自由。どこで働いているのかいつ働いているのか知りません。私の秘書さんもご主人の転勤などもあり、東京を離れて地方にいたり。子育て中でもあるので、夜中だけメールがくることもありますが、なんの問題も起きていません。働きやすい時間に働けばいいと思っています。

 学びにしても、仕事にしても、それぞれが主体となって環境デザインできるのがよいと考えています。その一方で、それが全体最適につながっていないとサステナブルではないのは事実。組織運営上は、個人の最適と全体の最適が満たされるところを探ってきました。

 

■いつでもどこでも働ける環境

 また、よく子どもを連れて海外に行っていたので、いつでもどこでも仕事ができる環境にしてあります。書類はすべてデータ化しクラウドに置く。本もデジタル。新聞だけは当初抵抗がありましたが、iPad miniを契機に全てデジタルで。そもそも私の机はずっとどこにもありません。慶應の教員になったら個室が与えられましたが、使わないので学生に開放。結局、変わらず私の机はどこにもありません。全く不便はありません。机がないから紙の書類を持とうという発想になりません。置く場所がありませんから。

 国内外問わずどこにいても打ち合わせもデスクワークもなんの問題もありませんでした。学生の発表も遠隔でdoubleで参加したこともありました。「あれ?海外にいたんですか?」ってSNSで知ったスタッフに驚かれることもあったり。

 デジタル・アナログ、バーチャル・リアル。常にハイブリッド。

 2002年CANVASの活動を始めた当初から、子どもたちの遊びと学びの場づくりにおいても、デジタル・アナログ、バーチャル・リアルの融合を掲げていました。

 

■プロジェクト型で集う

 例えばCANVASの活動の一貫で実施している2日で10万人の子どもたちが集まる「ワークショップコレクション」を開催すると、1000枚近いスタッフパスをつくりますが、その時に集まるメンバーで構成されています。

 CANVAS本体の事務局はできるだけ小さく、しかし有識者の約500名のネットワークを構築し、全国各地でコミュニティを作ることに力を注いできました。ネット的働き方?

 事務局が小さければ固定費も節約できるので身軽です。でも声をかけられるコミュニティを常に広く維持することで、プロジェクトごとに集まり推進する形式をとりました。

■リソースを共有し合う場づくり

 世界中の海外のチルドレンズミュージアムを見て回った際に、ハコ・モノ・ヒト含めて様々な地域リソースを共有しながら、持続的に子どもたちの学びの環境を維持している仕組みに感銘を受けました。それ以来、各地域に自律分散的に継続して実施できる体制を構築することで、私たちの考えるビジョン、ミッションを広げていく形式をとっています。必要に応じてリソースを共有しあってプロジェクトにしていく。よく活動拠点となる固定の空間を持たないのですか?と質問を受けたのですが、その空間を維持することが目的に変わってしまいそうで、持たないという選択をしました。代わりにソフトな場を作ることに尽力しました。

 

■ひとまずやってみる仕事スタイル

 何ごともひとまず小さく始めてみるのですが、でもやっぱりそれが政策になったりすると嬉しいです。
ワークショップの拡充が国の政策目標となる。プログラミングが必修化される。デジタル教科書の法改正がすすむ。

 小さな実証実験から始めて、ソーシャルインパクトが生まれていくことは格別です。

 

■ワーク=ライフ

 自分が楽しいと思うことだけをやってきました。やりたくないことはやらない。不得意なことはやらない。得意な人と出会えば何とかなる。仕事をどう位置づけるかというのはひとそれぞれ違うと思うのですが、私にとってはワーク=ライフ?
 自分にとってそれ自体が新しいコトを創造する行為であり社会とのコミュニケーションであり、それが社会創造の一助になればと願っていました。

 

【コロナ禍】

■全オンライン

 アフターコロナの働き方としてよく言われること、ありますよね。

 リモートで、副業ありで、ノマドで・・・・正直なところ、こんなのもうやってるわ♪ということがほとんどでした。

 もし変わったことがあるとすると・・・・いままで以上に全てオンラインになったことでしょうか。

 会議、政府の審議会、取材、授業、入試、飲み会、審査会、ワークショップ、イベント。全てオンライン。

 慶應KMDという職場もありますが、これまでも教授会等もリモートで参加をしていたため、キャンパス訪問必須項目は限られていました。授業と入試だけはリアル!それもコロナでオンラインになりました。これまで私の中では慶應はちょっと窮屈でした。リアルの比率が他と活動と比較して高かったからです。しかしコロナで全部リモート!コロナは大組織を変える外圧だったわけですね。その一方で、今度は逆に極端なリアル集会規制が入ってまた窮屈に。大組織ってそういうとこあるよね、としみじみと思うわけです。

働き方の枠をはめられて働くことは正直なところ向いていません。

さて、すべてオンラインになって変わったことがあります。

 

■時間の有効活用

 会議や用事の掛け持ちが増えました。

 つまり複数の会議に同時参加するわけです。司会をするなど、1つの会議に集中しないといけない会議もありますが、出番が限られている会議もあります。後者のような場合には複数の会議に同時参加しています。漠然と1時間の会議出席ではなく、会議の中でも必要な場面をしっかりと絞るようになったのです。

 パソコン2台、タブレット、スマホ2台はデフォルトで設置。

 美容院で髪の毛を切りながら会議に参加したこともあります。いままで美容院に行く時間を捻出するのが面倒で、年に1回くらいしか行かなかったのですが、会議中に髪の毛を切ってくれるなら便利かなと思ってコロナ禍に行ってみたら快適。2回も行ってしまいました。

 

■居場所の自由。

 移動中の参加も増えました。タクシーの中での参加は日常茶飯事。

 東京以外での参加ももちろん。大自然の中で参加したり。でも、トンネルの中だと切れることを実証しました。
今は海外に行けないですが、この際ずっと海外でもいいと思います。今までは政府の審議会とか授業とかシンポ登壇とか、とはいえリアルの用事がいくつかあって、拠点を離れにくかったのですが、全オンラインになったらどこにいてもいい。実際に新潟からワーケーションやってみたけど何の問題もありません。

 時間の有効活用と居場所の自由から、明らかに生産性が上がったと思います。

 技術的にはこれまでもできたのだと思いますが、社会的心理的空気でやらなかったというのが実態です。

 でもコロナがそれを後押ししてくれたから、もう何でもありですね。

 

【アフターコロナ】

これから先自分の働き方が変わるとするとどうなるかなと考えてみました。

 

■テレイグバー

 いつかバーをやりたい!というのはずっと言い続けていたこと。場作りの一環で。

 だからテレイグジスタンスでバーの経営をしたいです。

 

■アバター地方創生

 いままちづくりに取り組んでいるのですが、様々な地域のまちづくりに関わりたい!
 だからアバターを各地域に設置していつでも現場にかけつけられるようにしたい!

 

■AIエージェント

 私の代わりに何でもやってくれるAIエージェントが欲しい!

 

■FABファッション

 1人1人が好きなファッションをつくれる環境をつくりたい!働き方と何の関係もないけど。

 

■ブロックチェーン合コン

 場をつくって人と人をつなぐ、人とコンテンツをつなぐという仕事が多いです。でもそれってもう人力でやる必要なくない?そんなのを今つくろうとしています。

 私はやりたくないことは全部AIやロボットに任せて、ますますやりたいこと、やるべきと考えることだけに邁進していきたいです。

 振り返ってみれば、いつも何か始めるときに、こんなのあったらいいなを描いてきたので、今度ちゃんと作ってみようと思います。

今回は雑ですみません!