東京大学名誉教授・俯瞰工学研究所代表の松島克守先生の訃報が届きました。悲しい。

松島先生は学部生時代からの恩師の一人です。

卒論に向けて実験に取り組んでいた頃、松島先生が先導する俯瞰工学の企画を手伝えと声がかかりました。

MITメディアラボ×東大俯瞰工学がジョイントシンポジウムを開催するというのです。

それまではさほど接点もなかったのですが、卒業後はMITメディアラボに行く宣言をしていたからでしょう。

バイト代をもらいながら、メディアラボの所長・教授陣とやりとりできる。なんて幸せなお仕事なのでしょう。なんでもやります！当然即答です。

松島先生は、当時工学部長だった小宮山宏先生と様々な産学連携プロジェクトに取り組んでいました。

小宮山工学部長は、知識構造化プロジェクトを中心施策に掲げ、その４年後に総長に就任されます。

小宮山宏先生に初めてお会いしたのも、松島先生を通じてでした。

研究室はもちろん、そもそも学科も違う先生方でしたが、

社会人になってから、両先生に益々お世話になることとなりました。

卒業後、なにかと気にかけて頂きました。

「とりあえずよろしく！」松島先生からの声がけはいつも雑でした。豪快な方でしたから。

後日、事務局からご説明を頂いて初めて全容を理解するという案件ばかりでしたが、

松島先生からの依頼は想定外の方向に自分を導いてくれる。だから、好きでした。

「ダメだよ、目の前のコトに追われてたら。もっと攻めないと。もっと大きなことをしないと。」

お会いするといつもそう言われていたなぁ。

なかなか期待に応えられない教え子でしたが、松島イズムを胸に精進します。

ありがとうございました。