超教育協会

2020.07.17
超教育「京都市教育長に聞く~京都市のオンライン教育」開催

一昨日の超教育オンラインランチシンポでは、京都市の休校中の取り組みについて在田教育長にお話を伺いました。

京都市は、地元の放送局と新聞社とがタッグを組んだ教育プロジェクト「京都・学びプロジェクト」を早々に立ち上げ、オール京都での学びの機会の創出に取り組みました。すべての子どもたちに教育の機会を!と考えるとテレビの活用が効果的。そこで教科書に準拠した各学年の各教科での学習内容をダイジェスト的にまとめて放送します。限られた時間での放送となるため、「知識を伝える」ではなく、「自分で学習するための学び方を伝える」ことに重点をおいた番組の制作とされました。また学習の習慣付けを意識した番組構成としたこともポイントです。放送後は動画配信も開始。オンタイムで約2万世帯が視聴、動画配信総再生回数は5万回。京都市内に限らず放送エリアである府内市町村の子どもたちも活用したそうです。

インターネットの活用に際しては、セキュリティ制限を緩め、YouTubeやZoomを見られるようにし、理科実験動画の配信や児童との交流に力をいれます。孤食になりがちな児童と教員のZoomランチミーティングというのは面白い。

小6・中3、ネット環境がない家庭への貸し出し用端末3.5万台を9月に先行調達するとともに、年度中には1人1台を実現させるといいます。

家庭学習支援のためにオンライン環境を強化し、学習指導員を各校2~3人ずつ配置するなど学習保証のための人的体制の整備し、授業時間を5分短縮させることで7コマ/日授業とするなど教育課程の再構成する。もちろんその過程においては様々な困難があったと思いますが、すべてにおいて抜かりなくシステマティックに取り組まれている点が印象的でした。