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- 2025.05.04
- 大阪万博:水と空気スペクタクルショー
初大阪万博。水と空気のスペクタクルショーが素晴らしかった。
霧や水滴がまるで生き物のように舞い、そこにカラフルな映像が重なり合うことで、空間全体が躍動感あふれる「動くメディア」と化していました。光が染める景色、空に響く旋律、体に感じる風の流れ、霧の湿り気、火の暖かさ、足元を伝う音の振動。五感すべてが丁寧に設計され、観客を包み込むような演出が印象的で、「見せる演出」ではなく「感じる空間体験」でした。
私が初めて霧を使った映像表現に出会ったのは2009年、フィンランドでのこと。
霧の粒子に光を当てて映像を空中に浮かべる。スクリーンのない場所で情報が現れるという発想に未来を感じましたが、今回のショーでは、空間そのものを物語らせるレベルにまで昇華していて、表現力の深まりに、ただただ驚かされました。
これまでの噴水と光によるイルミネーションや、霧へのプロジェクションマッピングとは異なり、このショーでは水や霧は単なる投影対象ではなく、物語の一部として機能していました。空気の流れが舞台をかたちづくり、光がその空気を染め、自然現象が緻密に設計され。水と空気という、どこにでもある素材を、制御可能な物質として活用し、ここまで豊かに、そして意味をもって表現されていることに、感動。
自然とテクノロジーの共創による表現の未来を感じました。
ありがとう、大阪万博!