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- 2025.05.06
- 大阪万博:河瀨直美さん「Dialogue Theater」
大阪万博。河瀨直美さんの「Dialogue Theater」。
奇抜な外観や最新技術を駆使した建築が立ち並ぶ中で、河瀨直美さんは新たに建築物をつくるのではなく、奈良と京都の廃校の校舎を持ってくるという選択をされました。未来を示す建築ではなく、他者の記憶にそっと触れることで過去と現在、そして未来の人々を繋いでくれる建築という印象。
学校の空間に足を踏み入れた時に懐かしさや安心感を覚えると同時に、映画のセットの中にいるような感覚になりました。
そこでは観客との対話が繰り広げられます。河瀨作品らしく即興的な対話という演出ですが、その即興性が観客に委ねられることで、観客が物語の登場人物となります。
あらかじめ用意された一方通行の展示ではなく、そこに集った人々の言葉や感情のやりとりがその場で作品になっていくプロセスは、ライブのような臨場感があり、空間を使った生きた映画を見せてもらいました。
「Dialogue Theater」では、未来を語るにはまず、過去と向き合い、他者と対話することが必要なんだよ!と言われているような気がしました。
皆川明さんデザインのユニフォームもチャーミング!





