デジタルえほん

2018.12.04
第6回デジタルえほんアワード表彰式(2)

第6回デジタルえほんアワード表彰式(続き)
今年も国内外からたくさんのご応募を頂き、どうもありがとうございました。

主催者として最後に挨拶しましたが、毎年継続していると、
デジタルえほん成長の軌跡をみることができます。

1年目は有名な絵本をデジタルにした作品がグランプリを受賞。
 紙のデジタル化からスタートしました。
2年目は中学生の作品が受賞。デジタルえほんはすべての人がつくり手になれると感じました。
3年目は海外からの作品応募が多数。デジタルえほんは国境を超えると実感。
4年目はダンボールとスマホを組み合わせた作品が受賞。
 デジタルえほんがタブレット・スマホから飛び出し様々な領域と融合し始めました。
5年目はARなど先端テクノロジーを駆使した新時代を予感させる作品が多数寄せられ、
 また活用される場も家庭から教育現場に広がりました。
6年目となる今年は、全身を使って体感する作品が多数みられ、
 デジタルえほんが空間に広がりました。

結果として、審査員や事務局の間で「デジタルえほんとはなにか?」という議論が再度起こりました。
しかし、それは我々が既存メディアの表現手法にひきづられているからかもしれません。
デジタルえほんとはなにか?という議論が起きたことこそが「デジタルえほん」いう新たな表現領域が成熟してきた証なのではないかと思います。

さて、もう少し今年の特徴を付け加えるとすると
1つ目ににこどもたちが制作した作品が急増し、その質も格段に向上してきたことが挙げられます。
プログラミング教育必修化の影響でしょうか。

もう1点はAR・AI技術といった最新の技術をつかった今までに見たことのないような作品の応募が数多く見られたことです。

タブレット・スマホが登場した初期の頃に「不思議の国のアリス」のアプリが注目を集めました。
インタラクティブな要素をいれやすいストーリーですのでアリスのアプリを制作したのは納得です。

今年、また新たなアリスアプリが受賞しました。
空間に飛び出したウサギをタブレットを使って探しながら物語をすすめていく作品です。
技術がまた一歩次のステージに進んだのではないかと感じました。
これからも、既存の領域に囚われることなく、子どもたちの好奇心を換起するメディアに成長させられるよう寄与したいと思います。

また来年、たくさんのワクワクするデジタルえほんに出会えることを楽しみにしています!
*写真はオーストラリアから駆けつけてくれたグランプリ受賞者のRyanさんと。