その他

2019.12.18
NHK中央番組審議会「Active10理科」

今月のNHK中央番組審議会では「パラレル東京」と「Active10理科」を取り上げました。
「Active10理科」は深夜にテレビで見て、興味を持ったのでネットで全てみました。考える材料だけ提示され、番組内で答えが示されない。自ら考えないといけない番組。
「探求のとびら」で、身の回りの事象から不思議だな?なんだろう?と自ら課題を発見させる映像を示し、探究する心に火をつける。
「探求のかぎ」で、その不思議を解き明かすための手がかりを提示する。ここでも実験結果の映像と数値を見せるだけで、どんな決まりがありそう?と投げかけておしまい。あくまでも仮説をたてるのは視聴者であり、自ら仮説を立てる術を伝える。
「理科の見方考え方」で、量、質、関係性、共通性など世の中を見る方法を複数示し、多面的に物事を観察し、検証することを促す。例えば今回であれば「比較」。これも2つのものを比較した映像を見せ、比較すると不思議なことが見つかるでしょ?と投げかけるだけ。特に解説はない。
「もっと探求」では、それまでの過程で発見した決まりを活用してさらに大きな謎に挑む。ここにおいてもこれまでの発見で推測できるレベルのヒント提示にとどまり、最後には「どういうことだろう?探求せよ」でおしまい。
課題発見方法、観察・実験手法、仮説の立て方、その応用の仕方。あくまでも思考方法にのみ焦点をあてることで、日常の出来事・現象から、科学的に探求する態度を育む。すばらしい構成。
これから探究型のSTEM教育が重要になっているタイミングにおいて、ニーズにあった秀逸な番組だなと思いました。