超教育協会

2021.02.20
【開催報告】「eスポーツ」で人は育つのか ~NTTe-Sportsのゲームレッスン「ユニキャン」の挑戦~

前回の超教育オンラインシンポは、幼少期から「ゲームばかりやって!」と言われ続けたNTTe-Sports代表取締役副社長影澤さんによる「eスポーツで人は育つのか」。

中国は2003年に国家体育総局がeスポーツをスポーツ認定し、2016年には教育部(日本の文科省)が専門学校の教育科目に認定、2017年には4年制大学でeスポーツ学部が設立されました。韓国では、多くの大学に学科設立され、民間eスポーツ塾も多数生まれています。米国では、200の大学、多くの高校がeスポーツプログラムを導入しています。

対して日本は、様々なeスポーツ大会が開催されはじめているものの、教育機関での取り組みはまだ少数であり、体系的なノウハウや組織は未確立という状態だと影澤さんは指摘します。

一方で、eスポーツを通じて「学力向上」、「脳機能の向上」、「認知症予防」という効果があるという研究結果も出ているといいます。例えば、オーストラリア・メルボルンRMIT大学アルバート・パッソ准教授らは、日常的にオンラインゲームをする15才児は、テストにおいて数学力・読解力・科学的リテラシーの結果が平均より4%高いという研究結果を発表しているそうです。

もちろん、ゲーム障害・依存症、私生活や対人関係の崩れなど、デメリットもないとは言えません。

そこで、NTTe-sportsは、以下の3つの考え方をもとに、「ユニキャン」というeSportsを活用した学習の場を提供しています。

・社会で生き抜く力を育む(分析力・思考力、情報処理力・対応力・創造力、コミュニケーション力・協調性、集中力・自己管理力・課題解決力・リテラシー)

・自分らしく活躍できる選択肢の1つを提供する

・リスク・懸念への対応をする

影澤さんには超教育協会が推進する超eスポーツ学校にも参画頂いていますので、協働をすすめていきたいと思います。