ワークショップ

2024.07.23
ワークショップ「AIでつくる!空想いきもの図鑑」

子どもたちの無限の想像力を生成AIで形にするワークショップ「AIでつくる!空想いきもの図鑑」を開催しました。

どんな形?何を食べる?どこに住んでいる?大きさは?

自分がつくりだしたい空想いきものをAIでつくります。

プロンプトシートともなるワークシートには空想いきものの特徴を文字で書いてもらう予定でしたが、ほぼすべての子どもたちはAIを使うまでもなく、空想いきものを絵で表現している・・・

タイピングが難しい子が多いであろうことを想定し、音声入力ができるよう準備していましたが(実際、ほぼ全員タイピングできなかった)、それが良かったのか悪かったのか、子どもたちは、音声入力画面に向かって、延々と描きたい空想動物の特徴を語り続けます。

「顔は人間の顔で、耳なうさぎで紫色。胴体と足はピンクで馬。顔の横にもう1つ耳があり、象の耳。食べ物はこの世のすべて。まちに住んでいる。アニメ風に描いて」

「機関中と弓とスナイパーライフルとギャラクシーキャノンとレーザーキャノンとエネルギー銃をもっている。そして攻撃が通じない。食べるものはドラゴン。体は糸状の青色と水色の怪獣。そして神をも滅ぼす最高最強の魔装をしている。まわりに竜巻と雷、そして火の渦と氷の渦を纏っている。目から青いエネルギーレーザーを放っている。腕が100本あり、その腕にはそれぞれレーザーキャノンがまとっている。そして、中は頭に5つほどエネルギーキャノンが宿っている」

「薄い羽がある。肉球をもっている。。きれい。水を降らしてくれる。服を着ている。爪はない。河原に住んでいる。紫色。10センチ〜20センチ」

そんな感じです。

一人の電車大好きっ子は、もはや生き物というよりも未来の電車を描き始めますが、休むことなく、ひたすら電車について音声入力画面に向かって語り続けます。そんな子どもの姿をみたお母様がひとこと。「AIって優しいですね」。お母さんが忙しい時の対話相手としてよいかも!

中には「さっき(紙に)描いたいきものを描いて!」と指示を出す子や、「一つ前に戻して!」と訴えている子も。気持ちはよく分かる。ごめんね、いまのAIでは難しい・・・。

私たちが想定していた以上に長時間、音声入力を続けるので、隣の子どもの声を拾い、知らず知らず絵のリミックスができているのも興味深く思いました。

「もっとかっこよくして!」を連発して偶然の産物を楽しむ子。紙に描いた絵とほぼ同じ絵をAIに再現させる子。思った通りの絵をAIが描いてくれないと怒っている子。思った通りの絵と違うけどこれも面白い!と楽しんでいる子。

それぞれ異なるAIとの向き合い方があるようです。

AIで描いている時間は30分程度でしたが、20人で約300枚の作品を生み出しました。

最後は自分が一番気に入った作品を新種の生き物として図鑑に登録。

その際に、AIが描いた絵の欠けている部分等をペンで描き足す子どもたちも複数いて、知らず知らずのうちにAIと人間との共創が生まれていました。

最もインパクトがあったのが赤い背景の作品。「そら飛ぶおじさん」だそうです。